May 16, 2009, 11:16 am
Posted by:ck
Category: 科学
フリーマンダイソン

アメリカの著名な学者、フリーマンダイソンが80を過ぎて、各方面から攻撃を受けているという。攻撃されているのは、彼の地球温暖化に関する発言。CO2なんて騒ぐほど危険なものじゅないとか、だったらCO2を取り除く植物を遺伝子組み換えでつくればいいとか、とにかく温暖化を警告する学者や知識人を揶揄しているとも言える発言で、今や四面楚歌に近い状態らしい。
フリーマンは、もともとは数学者、物理学者。それが今は、天文学や遺伝子工学、多方面に渡って研究、執筆している。
ずっと昔、ある講演会でフリーマンがヤジを受けているのを、この目でみたことがある。その時は、宇宙で育つ植物のような宇宙船をつくればいいという発言をして、かなりのブーイングを受けていた。ちなみにこの人、アメリカの超頭脳が集まるPrinceton Institute of Advanced Studiesにいる人だ。アインシュタインも、オッペンハイマーもいたという超頭脳集団。そこの中心人物のひとりである。
ニューヨークタイムズは、結局フリーマンが言いたいのは人間の可能性についてだ、と柔らかく味方している。そう、可能性。可能性って、無限大だけど、哀しみを伴うものだ。無限大の可能性の隣には無限大の後悔。その空虚さがわかっている者だけが、足を踏み入れる暗黒の世界。生意気に聞こえるかも知れないけれど、フリーマンに向けられたヤジ以来、ずっと頭を離れない思いがある。その一片が、science of farewellという、アルバムmoonriseの中の一曲になったというお話。

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亀井登志夫と亀井知永子のユニットyongen。tkが曲をckが詞を書く。 長いロンドン生活にピリオドを打ち、東京に帰ってきた。 日々の暮らしの中から生まれるyongenの音楽。

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